まっすぐ
TOP画に、なんとなく花を描き続けている。紫陽花、朝顔(仕上りが気に入ってないので未再掲。クリーンナップしたいけど、気力がない)ときて向日葵と至極凡庸な選択
向日葵娘と聞いて伊藤咲子が出てきてしまうのは御同輩(笑)何にしても日に焼けて足が太くて友達いっぱい、みたいな手垢じみたイメージがある。天邪鬼なのでそれはイヤだった。
向日葵は馴れ合わない。群生していても互いに蔓を這わせたり、絡まりあったりしない。空に向かって伸びようとしていても、その花に比して茎は余りに細い。友人知人に囲まれた健康優良児ではなくて、人波の中で山ほどいろんなことを考えて考えて、時々自分の考えに押し潰されそうになりながらも、まっすぐに立ちたいと思っている、そんな少女を描こうと思ったのも天邪鬼だから。
花・花・少女・花という平面構成もスルリと出てきた。最後まで足かせになったのが色。向日葵の色に準じた鳶色の瞳と黄金色の髪、茎色の服という発想に引きずられて幾度か描いてみたけれどどう描いても俗っぽくなる。
何色か塗ってみたけれど気に入らないまま、重ね塗りしていた髪の地色のレイヤーを外したとたんに、まっすぐに立った。あ、これでいいんだ、と独りで腑に落ちた。
総合入り口へ
前ページへ戻る